トラクターの評価において「4WD(四輪駆動)」という駆動方式は、査定額を大きく左右する要素の一つです。
従来の2WD(後輪駆動)モデルに比べて4WDは前輪にも駆動力を配分することで悪路や傾斜地でも優れた走行性能を発揮し、作業の安定性が格段に向上します。
そのため4WDのトラクターは実用性の高さから農家のニーズが強く、中古市場でも高評価となる傾向があります。
評価の際に特に注目されるのは4WD機構の作動状況で、前後輪の駆動切替がスムーズかどうかデフロックやPTOとの連動性などが査定の対象となるのです。
これらの機能が正常に働いている場合、価格評価にもプラスとなります。
4WDトラクターは構造が複雑なため整備記録や定期点検の履歴がしっかりしていると、長期使用でも高評価を得やすいです。
メーカーやモデルによっても異なりますが同じ年式・出力帯のトラクターで比較した場合、4WDの方が数万円から十万円単位で高く評価されることがあります。
加えて雪が多い地域や傾斜の強い農地を多く抱えるエリアでは4WDトラクターの需要がより高まるため、地域的な条件も買取価格に影響を与える要素です。